1週間のうちほぼリモートワークで仕事をしてわかってきた仕事の上手な進め方、コツ等を体験記として紹介したいと思います。
ほぼフルでリモートワーク、やってます
現在、私はエンジニアとして、裁量労働制、リモートワーク可能という条件で働いています。もう少し具体的に言えば、1週間のうち1日~2日出社し、それ以外の日は在宅、というほとんどフルリモートに近いスタイルです。
当初はフルリモートに近い状態でちゃんと仕事ができるか心配でしたが、仲間のサポートや工夫、試行錯誤の中でなんとかモノになってきたと感じています。
これらの経験の中で、リモートワーク中に困った事とその対処方法、コツなどを説明していきたいと思います。
特に、「これから個人事業主でリモートで働くんだ!」という方、「会社でリモートワークを始めたいが、どんな点に気をつけたらよいだろうか…?」という方の道しるべとして、一種のユースケースとしてお役に立てればと思います。
リモートワークをやってみて困ったこと
リモートワークって今までオフィスで働いていた人からすると「出勤しなくてもいい」とか「どこでも仕事ができる」とか、メリットのほうが先行しがちです。で、実際にリモートワークをはじめてみると、会社で仕事する際に享受していたメリットがスッパリ無くなってしまうことに気づくわけです。
例えば、私がリモートワークをはじめてみて、困った事を挙げてみると…。
- オフィスって結構偉大だった…!設備問題!
- ひとりで仕事するって結構大変だ…!孤独問題!
- 出社が意外といい運動だった…!運動不足問題!
こんな感じです。上記の中ではまだまだ解消しきれていない部分もありますが、試行錯誤の結果について説明していければと思います。
【問題1】オフィスって結構偉大だった…!設備問題!
これは表題の通り…。
オフィスは設備がすでに用意されている状態なので、「ハイ、これから仕事してね」と言われれば、ある程度のことは始めることができるわけです。
もちろん、PCのセットアップや業務で必要なアプリケーション等の準備はあるにせよ、仕事上で物理的に必要なもの、例えば、ネットワークとかディスプレイとか机・椅子などはすべて揃っています。
…いますよね?ふつうは?(特別、なにかを揶揄しているわけではないですよ?)
…まあ、要するに。
在宅ワークの形でやる場合は、家のありもので代用するか、会社に依頼して家で使えるように道具を発注してもらう必要があるということです。
または、リモートオフィスのような場所を契約して使わせていただくようなケースも考えられます。
【対応策1】設備がないなら、ツールは揃えるしかない
というわけで、この設備問題。私の場合は在宅ワークの形式でやろうということになりましたので、ツール類は揃えることにしました。
まず、リモートワークを行うために最低限必要なものは、PCとインターネットに接続可能なネットワーク環境、各種サービスです。
- PCはノートPCを会社側が用意してくれるという事になっていましたので、これはクリア。
- 次にインターネット環境ですが、個人で光回線を契約していたのでこちらもクリア。
- 最後に各種サービスについては、コミュニケーションツール類は会社が用意していたのでこれもクリア。
と、最低限は仕事ができる環境になっていました。インターネットに接続可能なネットワークについては、人によっては高速回線が用意できないという人もいるので、社内メンバの中にはリモートオフィスを使っている人もいるようです。
さて、リモートワークをスタートする準備は整いました。
が、「準備はできた!」と勇んでリモートワークを始めてみたところ、いきなり問題が山積みに。
設備関連でいうと、例えばこんな困り事がありました。
- ノートPCに付属しているマイクが音を拾いづらい…。
- ノートPCなので画面が小さくて効率が悪い…。
- ミーティング時に音声が聞き取りにくい…。
などなど…。こまごまとした部分でリモートワーク特有の設備問題が露見してきたわけです。
こういった問題に対しては、設備増強で物理的に対策をとっていくことで、最終的には効率的にかつストレスなしに仕事ができるようになりました。このあたりは有無の問題なので、お金で解決できることは、サクッと解決したほうがいいですしね。
ちなみに調達した設備については、会社に申請すれば備品としてお金は返却してくれるとのことでしたが、マイクやヘッドホン、キーボード等は個人として使用したいものが多かったので、とくに経費申請せずに自腹で購入しました。
実際に揃えた設備等については、以下の記事にまとめていますので、興味がありましたらこちらも読んでみてください。
【問題2】ひとりで仕事するって結構大変だ…!孤独問題!
リモートワークをするということは、基本的にチームメンバと離れて仕事をするということ。ひとりで仕事をするということです。
「いやいや、ひとりで仕事ができて快適じゃないか!」って…?
うーん、確かに会社にいるときはお客様や他部署から電話がかかってきたり、割り込みのミーティンぐが入ったりと、面倒事も多いもの。ひとり静かに仕事ができる環境というのはメリットですよね。
がしかし、実はこれが結構厄介な問題もはらんでおりまして…。
表題にもあるとおり、個人的には「孤独」の側面のほうが強く感じられたんです。
MS TeamsやSlackなどのチャットツールやZoomなどの会議ツールが用意されているとしても、会社でチーム内の人に気軽に声をかけられる、かけてもらえるという環境がありがたかったりもします。
例えば、仕事で行き詰ってしまった時を考えてみてください。チームメンバが職場にいる際には上司やメンバと即座にコミュニケーションが取りやすい状況にありますし、声をかけるにしてもその人がどういう状況にあるのか(話しかけてもよい雰囲気なのか)がわかります。
一方、リモートワークの場合は、そういった人の様子も伺いにくいですし、人に質問するというハードルも対面に比べると高めだと個人的には感じました。また、雑談ベースで話をするということもなかなか難しい環境なので、さらに孤独が深まる…という悪循環。なかなかに厄介です。
【対応策2】チームでルールを決めた
ちょっと話はそれますが…。
私の所属しているチームでは、週一回、または、一定期間ごとにチームの振り返りMTGを開催しています。形式は「リーンコーヒー」と呼ばれるやり方で、話したネタをチーム内で出し合って投票し、選ばれた題材について時間を計って話をする、というもの。
詳しいやり方は、以下のようなページがありましたので参照ください。
で、この振り返りの時間の中で、私と同じように「リモートワークでひとりでやっていると孤独を感じる」という題材を出してくれた人がいました。そして、チームメンバもそれに対して反応し、話し合いのネタとして議論されました。
その結果「孤独を感じる」原因としては、以下のような状態があるからでは?という結論に至りました。
- いつ話しかけても良い状態なのかわからない
- リモートで作業していると雑談がない、メンバの人となりが分からない
チャットのメンションルールを定める
「いつ話しかけても良い状態なのかわからない」ことへの対応としては、チーム内でチャットでのメンションに関してルールを置きました。
メンバそれぞれの稼働時間帯はまちまちという前提で、具体的なルールは以下のような感じになりました。
- 昼間の時間帯であればメンションに対して反応する
- その中で必要に応じてオンラインMTGをする
- 夜間や休日もメンションするのはOKだが、急を要しない場合を除いて翌日に反応する
各メンバが何かあれば話を聞くというスタンスで上記のルールに合意をしました。ですから、ルールという縛りはあるにせよ、明示化したことで安心感も生まれました。夜間や休日のメンションはストレスになるという方もいるでしょうが、チーム内では特にそういった意見はなかったです。
バーチャルオフィスを導入してみる
他のチームで同じようなテーマが出たようで、その対応としてバーチャルオフィスを使ってみるという試みがあったみたいですね。私は参加していませんが傍から見ていて結構おもしろそうでした。
例えば、こちらの Sneek.io は結構面白いサービスです。
一定間隔で自分の様子をカメラで撮影してくれます。なので、その人が今どんな感じで仕事しているのかというのが見えるわけです。顔を撮影されるのが嫌な人はモザイクをかけることも可能です。
ちょっと変わった機能としては、ノック機能というのがあって、メンバの呼び出しができるんですね。ただ、この機能を使うとノック音が結構な音量でなるらしく、そのうちノック合戦が始まって、次第に遊びに使われるようになっていました…。
同じようなサービスとしては Remotty というサービスもあるようです。
https://www.remotty.net/
週一度くらいは顔を合わせよう!ということで対面共有MTGをした
「リモートで作業していると雑談がない、メンバの人となりが分からない」という問題に関しては、どうしてもリモート上だけでは難しいとメンバ皆で判断し、週一で対面の定例MTGをオフィスで開催することになりました。
こちらも手探りでMTGで話す内容は変遷しましたが、以下のようなテーマが多かったです。
- 自分の興味のある技術について共有する
- 自分が今やっている業務を共有する
- 研究開発のネタを出し合う
それぞれ作業は各メンバ違うことをやっていますし、スキルやバックグラウンドも異なっていたので、チームビルディングとしてはちょうどよいテーマだったなと、今振り返ってみると感じられました。
雑談付きのオンライン共有MTGをした
その他の取り組みとしては、週一回の業務進捗を共有するMTG後に、メンバ1人ずつ業務・オフそれぞれのトピックを発表するという試みもあります。
1人3分くらいで話すのですが、報告という側面よりも雑談的なところが大きい感じで話すことができるので、メンバ間の相互理解も深まりますし、メンバへの親しみもできるのではと思います。
ただ、参加メンバが多いと時間が膨れ気味になってしまいますし、雑談が含まれるぶん話が発散しやすいので、ファシリテーションする側はタイムコントロールが難しいという難点もあります。
【問題3】出社が意外といい運動だった…!運動不足問題!
ほんと今思い返してみると、通勤って思ったより動いているのだなとつくづく感じます。
例えば、電車通勤の場合、ドアツードアで1時間くらいかかる距離だと、家から最寄り駅、駅から職場までそれなりの距離を歩きます。電車やバス利用の際は立っていることのほうが多いでしょうから、その分体に負荷がかかっている状態です。それに加えて職場によっては昼食をとるときに外出しますから、そこでも歩きますよね。
一方で、リモートワークで在宅の場合は通勤時間がゼロなので、ほとんど外に出歩くことなく一日が終わることもあります。
私のケースだと、週1回のオフィス通勤以外は在宅、食生活はほとんど変わらない生活をしていましたが、リモートワークに切り替えてから体重が2キロほど増えました。20代から50キロ台前半をキープし続けていましたが、50キロ後半になり、若干焦りを覚えています…。
【対応策3】ジムに行くしかない
体重計を見て、こいつはやべえ…と思ったわたくし。
思い切って今まで使ってこなかったジムに通うことにしました。
毎週4~5日、夜にプールで1キロ泳ぐという健康的な生活を5か月ほど続けています。とりあえずまだ飽きはきておらず、水泳の疲れも相まって寝つきも良くなったので、良いルーティーンになってきたかなと思います。
スマートウォッチをつけて活動記録をつけているので、「達成感」があるというのも飽きていない理由の一つかもしれません。
なお、体重の変化は目に見えて落ちた感じにはなっていませんが、程よいところでキープされている感じです。もう少し落ちてくると嬉しいのですが、筋肉量も若干増えているので今のところは良しとしています。
ちなみに、使っているスマートウォッチについてはこちらにまとめています。
スマートウォッチをつけて入れるプールについてもまとめていますので、興味のある方はご覧ください。
まとめ
1週間のうちほぼリモートワークで仕事をしてわかってきた仕事の上手な進め方、コツ等を体験記として紹介しました。
これまでリモートワークをしてみて、特にチームで仕事をしていく中でフルリモートというのはなかなか厳しいな、というのが率直な感想です。
そのためにはチーム内のルール決めも必要ですし、いろいろな工夫をしていくことが大事だと思っています。もちろん、設備を整えることでいくらか楽になるところもあると思います。
今回の記事がリモートワークを始めようとしている方の道しるべとして、一種のユースケースとしてお役に立てれば幸いです。