なかなか治らないじゅくじゅくの擦り傷にハイドロコロイド絆創膏を使ってみたところ、治療中の生活が楽になっただけでなく傷自体もきれいに治ってきました。この記事ではハイドロコロイド絆創膏のを使用した際の体験談とメリット、使っていた際に気になったことをまとめたいと思います。
ハイドロコロイド絆創膏とは?
ハイドロコロイド絆創膏は、比較的新しいタイプの絆創膏です。湿潤療法のように傷口を消毒・乾燥をさせず、湿潤を保った状態で治療を行います。
ハイドロコロイド絆創膏の代表的な製品は、ジョンソン・アンド・ジョンソンから販売されている「キズパワーパッド」という製品です。
他社からも「ハイドロコロイド絆創膏」や「モイストヒーリングパッド」などといった名称で販売されています。
なかなか治らない擦り傷にハイドロコロイド絆創膏を使ってみた
ここでは、私のハイドロコロイド絆創膏を使った体験談をご紹介したいと思います。
けがをしたのは、2020年6月半ばのこと。ふとしたことで転んでしまい、擦り傷を腕につくってしまいました。
何をしなくてもじんじんとした痛みがひどく、かさぶたがなかなかできない状態。しかたなく軟膏を塗った上にガーゼをかぶせていたのですが、3日ほど経っても状況が改善しないので、前々から気になっていた湿潤療法を試してみようと思いました。
そこで買ってきたのが上の写真のようなハイドロコロイド絆創膏です。マツモトキヨシのプライベートブランドの絆創膏で、キズパワーパッドに比べて3割ほど安く購入できました。
購入にあたって、使い方をネットの情報や一般的なハイドロコロイド絆創膏の製品サイトを確認したところ、「傷ができたらすぐに貼ること」という注意書きが書かれていました。
本当に使っても良いのか心配になったので、薬局の薬剤師さんに相談したところ、「滲出液(傷口からでる透明の液体)」が出ているからまだ大丈夫ということだったので、使ってみることにしました。
ただし、絆創膏をかえる際には必ず傷口をみて化膿していないことを確認するようにと念押しされました。これは絆創膏の説明書きにも大きく書かれていたのでちゃんと確認するように心がけました。
絆創膏の中身はこのような感じになっています。通常の絆創膏と同じように、粘着面に紙が貼ってあるので、これを外して傷口に貼り付けます。通常の絆創膏と異なるのは傷口に触れるガーゼ部分が存在せず、粘着面のどの部分に傷が当たっても大丈夫という点です。傷口がしっかりとふさがるように貼り付けます。
貼り付けて1日ほど経過した状態が上の写真です。
貼ってしばらくすると絆創膏の素材が滲出液を吸収して白くなりました。この白い塊がどんどん大きくなってくるのですが、絆創膏がはがれるか滲出液の部分が外に出てきたら交換せよと説明書きがあったので、その通りに対応しました。
結果的に1週間程度で皮膚が再生して傷口はふさがり、1か月経過して傷口もだんだん目立たなくなってきました。
ハイドロコロイド絆創膏を使ってよかったこと
完全に密封されるので傷口へ刺激がなくなった
ハイドロコロイド絆創膏は粘着力が強く傷口をしっかりガードしてくれます。
ガーゼや通常の絆創膏に比べると分厚いタイプで保護されるので、傷口に絆創膏の上から触れても刺激を受けずとても生活が楽になりました。
水への耐性も高く、お風呂で水がかかっても傷口がしみることはないので、安心してお風呂が楽しめます。
傷が治りやすい
ハイドロコロイド絆創膏の謳い文句としてよく出ているメリットのひとつ。
湿潤療法のように傷口を消毒・乾燥をさせず、湿潤を保った状態で治療を行うことで、傷口が治りやすくなるそうです。
確かに通常の絆創膏やガーゼを使用していた際には、数日経っても傷口が開いたままになっていましたが、ハイドロコロイド絆創膏を使用し始めて数日経ち、初めて絆創膏の交換をした際には表面に柔らかい皮膚のようなものができていました。
個人差や傷の大きさや深さにもよるところはあると思いますが、感覚的に早く治っているような気がしました。
傷の跡が残りにくい
こちらも、ハイドロコロイド絆創膏の謳い文句としてよく出ているメリットのひとつです。
目立つ部分に傷を作ってしまった場合には、なるべく傷を残したくないという気持ちは誰にでもありますよね。
湿潤療法のように治療を行うことで、途中でかさぶたができないので、はがれたりすることが少ない点もポイントです。
ハイドロコロイド絆創膏で治療を行うと、完治した段階で皮膚が出来上がった状態になってくるので、乾燥させて治療した時に比べると目立たないように感じました。1か月程度ではまだ新しい皮膚と周りの皮膚の色が違うので、近くで見ると気になるものの、2か月、3か月と経過するにしたがって目立たなくなるそうです。
ハイドロコロイド絆創膏を使って気になったこと
絆創膏を取り換えるタイミングは?
ハイドロコロイド絆創膏を取り換えるタイミングは製品によって異なりますので、説明書にしたがって取り換える必要があります。
薬剤師さんによれば、どの製品も目安としては数日間貼り続けてよいとのこと。ただし、傷口の密閉がはがれてしまったり、白くなった滲出液の部分が絆創膏のはじまで来てしまったら早急に取り換えるようにとのことでした。私が使用したハイドロコロイド絆創膏の説明書にも同様のことが書かれていました。
絆創膏の取り換え方は?
ハイドロコロイド絆創膏は粘着性がとてもつよいので、取り換えがとても難しいです。
こちらも説明書に取り換え方が説明されていると思いますので、確認の上取り外してください。
粘着部分は熱と水に弱いらしいので、温かいシャワーをかけながらゆっくりはがしていくときれいにはがせます。この際、傷口にできた新しい皮膚をはがさないように慎重に取り外すようにしてください。
ハイドロコロイド絆創膏の常備をおすすめしたい
今回使ってみてハイドロコロイド絆創膏を使ってみて強く感じたことは、ハイドロコロイド絆創膏は常備すべき医薬品だということです。
ハイドロコロイド絆創膏での治療は、傷口にかさぶたができる前に開始する必要があります。そのため、傷ができてすぐに絆創膏を貼らなければなりません。
ハイドロコロイド絆創膏で効果的な治療を行うためには、常備をおすすめします。
おすすめの製品はスタンダードなキズパワーパッドです。厚みがあり傷口をしっかりガードしてくれます。
大きいタイプですと、包帯タイプのものも販売されています。
ハイドロコロイド絆創膏の価格は普通の絆創膏と比較して高めですが、そのコストに見合う働きをしてくれますので、常備薬のひとつとして購入しておくことをおすすめします。