バッテリー持ちが長くロギング(歩数・心拍・睡眠・運動記録・GPS記録・カロリー等)に最適なスマートウォッチ「HUAWEI WATCH GT」。46mm版の購入の方法からセットアップ、使用一週間で見えてきた使い心地についてレビューします。
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HUAWEI WATCH GTとは
「HUAWEI WATCH GT」はHUAWEI社が2018年11月に発売を開始したスマートウォッチです。
機能
ロギングについて特化していることから、ロギングツールはほぼ全部入りの状態で使用が可能です。防水加工・長時間バッテリーなので、スポーツや健康維持のためにログを取りたい方には十分な機能が備わっています。
搭載OS
「HUAWEI WATCH GT」はHUAWEI独自のOSを搭載しています。
HUAWEIは数々のスマートウォッチを発売していますが、「GT」の冠がつかない無印の「HUAWEI WATCH」シリーズは、Android版スマートウォッチOSの「Wear OS by Google(旧称 Android Wear)」を搭載していました。
一方で「HUAWEI WATCH GT」はロギングに特化し独自OSを採用していることから、Wear OS や「Apple Watch」の Watch OS のようにスマートウォッチに対してアプリケーションを追加することはできません。使える機能も最低限のスマートウォッチとしての機能や表示板のカスタマイズができる程度です。
ラインナップ
「HUAWEI WATCH GT」には、用途やファッションに合わせて、見た目やスペックや異なるラインナップが用意されています。2019年5月現在発表されているラインナップは以下の通りです。
- 46mm スポーツ
- 46mm クラシック
- 46mm アクティブ(2019年4月26日発売)
- 42mm エレガント(2019年5月下旬発売予定)
サイズが同じものは基本的な機能は同じですが見た目が異なります。また、サイズの違いによって若干スペックに違いが出ています。
購入から到着まで
Amazon で購入可能なほか、各種家電量販店、ECサイト等で購入が可能です。
今回はラインナップ中で一番安い「46mm スポーツ」を Amazon で購入しました。商品自体は Amazon.co.jp からの発送で Amazon Prime 加入のため注文日の翌日には到着しました。
価格
2019年5月現在、「46mm スポーツ」であれば21,000円程で購入可能です。私が購入した際は Amazon タイムセールが行われていましたので、運よく18,524円で購入できました。
機能の充実度は異なるものの、AppleWatchと比較するとGPSモデルで5万円弱、GPS+CELLULARモデルとなると6万円オーバーです。
ロギング用途と割り切って使う方であれば、AppleWatchにはない長時間バッテリーの利点を享受しつつ半分未満の値段で購入できる点はかなりうれしいところですね。
開封の儀
到着したものは以下の箱のみ。到着時にはビニールに包まれていましたが取り除いた状態で写真を撮りました。マットな黒いボディで高級感がありますね。
箱を開けるとこのような状態に。スマートウォッチ本体が現れます。
本体および付属品のラインナップは以下の通りです。
- スマートウォッチ本体
- 充電用クレードル
- USBケーブル(Type-A to Type-C)
- Quick Start Guide の冊子(セットアップ説明書)
- WARRANTY CARD の冊子(保証書)
新品なので当たり前ですがピッカピカですね…。テンションあがります。
サイズは46mm(約46.5 mm(W) x 約54.2 mm(H) x 約10.6 mm(D))。細身の方だとちょっとごつく見えるかもしれません。
なお、液晶部分自体にはふちはありません。文字盤の枠部分ギリギリまで表示域となっています。
最近は丸型のスマートウォッチもだいぶ増えてきましたが、スマートウォッチ黎明期は有名メーカーだと Motorola 社の Moto360 くらいしか丸型のものはありませんでした。ASUS 社の ZenWatch も2までは四角でふちが目立つタイプだったので、その頃からスマートウォッチを注視してきた身からすると、デザイン面でもだいぶ自然な感じになってきた印象があります。
時計の全長を裏表で見てみましょう。
ベルトはシリコン(幅22mm、手首周140~210mm)で柔らかめの素材で手になじみます。留め具はプラスチック製です。ベルト穴も細かく打たれているので自分の腕のサイズピッタリに装着が可能です。ある程度の腕の太さがあれば時計本体部分が腕でくるくる回ってしまうということもなさそうです。
時計本体の裏側には充電クレードルとの電子接点と心拍測定用のLEDとセンサが仕込まれています。腕への装着時に緑色のLED光が見えるのですが、この光で脈拍を図ることができるようです。原理的には血中のヘモグロビンが緑色のLED光を吸収するため、光の情報をセンサで読み取って血流量を測り心拍数を計測するそうなのですが、すごい技術ですね…。
セットアップ
ペアリングはとても簡単で、スマホとのペアリングを行うだけです。
付属の「Quick Start Guide の冊子(セットアップ説明書)」をもとに、充電クレードルに接続した状態で電源に接続します。
付属品にはコンセントのアダプタは付属していませんので、自前で用意する必要があります。私はHUAWEIのスマートフォンを利用しているので、念のため同メーカーのアダプタを使用しました。
電源に接続するとこのようなロゴが表示されます。工場出荷状態ですでに80%程度の充電がされていましたので、そのままセットアップを進めることに。
しばらくすると以下のような画面が表示されます。
Pairing
Install Huawei Health on your phone and pair with HUAWEI WATCH GT-ACD【あなたのスマホに Huawei Health をインストールして、スマホと HUAWEI WATCH GT-ACD をペアリングしておくれ】
とのことですので、ペアリングしましょう。
ちなみに、この時計の画面を上方向にスワイプすると Google Play に飛ばしてくれるURLのQRコードを表示してくれます。
私のスマホは前述の通りHUAWEI製で、デフォルトで該当のアプリケーションは導入されていたのでそのままペアリングを行って終了。
ハード面の特徴
サイズ
装着前は少し大きめな印象を受けましたが、一般的な身長(170cm前後)の男性であれば装着時の圧迫感は特になく、思ったよりも違和感なく着こなせるサイズだと思いました。むしろ、液晶ディスプレイが見やすいという利点のほうが大きいかもしれません。
装着感についても大きな問題はなく、前述の通りバンドの穴が短い間隔であいているので腕のサイズに合わせて装着ができました。
今回、2019年5月時点で発売中のものでは46mmのサイズしかなかったので、こちらを選択していますが、5月下旬には42mmのもうすこし小さいサイズが発売されます。
重さ
重量は46g。 AppleWatchSeries4(44mm) の36.7gと比較して10gも差がありますが、それほどずっしりという感はありません。
ウォーキング・ランニングでもギリギリ許容できる重量だと感じています。腕を振ったりする体操やボクササイズでは少し重量を感じることもあるかと思いますが、こちらも許容範囲だと思います。
バッテリー
公式では通常使用で2週間バッテリー持ちとの表記がありますが、事実に近いと思います。
随時心拍計・歩数計・睡眠時のログ取得使用、1日1時間程度のGPS計測などの機能を使用していますが、1週間時点で残が30%程度。GPS計測時にはちょろちょと減っていきますが、それ以外の通常のロギングであれば2週間はバッテリーが持ちそうです。
当初、普通の時計からスマートウォッチへの切り替えの際に一番気にかかっていたのがこのバッテリー持ちでしたが、この機種であればかなり安心して使っていられます。1日1回の充電が必須のAppleWatchと比較して、バッテリー持ちを気にせず就寝時も常につけっぱなしでログを取り続けられるという点はメリットとしてかなり大きいのではないでしょうか。
いままでの「時計」と同様に、充電を気にしないで気軽に扱えるのは、現状のスマートウォッチのなかでは唯一無二の機能だと思います。
防水
公式では50メートルの耐水性能があるとのことですが、厳密にプール等での水中エクササイズ時に着用した経験が未だなくレビュー対象外とさせていただきます。残念ながら、通っているジムのプールは装飾品類は外すルールとなっているので試すことができていないためです。
なお、食器洗い等の水仕事時にも時計を外すことなく作業をしていますが、軽い水しぶき程度はまったく問題ありません。シャワーを浴びたりする際にもつけてみましたがこちらも動作に問題なしです。
表示
点灯までの速度
デフォルトではディスプレイが消灯した状態で加速度センサに反応して点灯するというシステムになっています。この点灯までの感度は調節できませんが、ちょうどよい感度に調整されてくれるのか文字盤をこちら側に向けるとすぐ点灯してくれます。
また、文字盤の画面で上から下にスワイプすると点灯の設定をすぐに呼び出せ、ワンタップで5分間ディスプレイONの設定に変更することもできます。
屋外での見え方
時計の文字盤部分のディスプレイもAMOLED(有機EL)で、晴天下でもはっきりみることができます。ワークアウト時の写真ですが見え方としてはこんな感じです。
ソフト面の特徴
メニュー
時計本体の上部の龍頭を押すと画面上でメニューが表示され、様々な機能が利用できます。なお、本体はタッチパネルになっているのでスワイプでメニューを移動することができます。
メニューから選択できる項目は以下の通りです。
- ワークアウト … ワークアウト(運動記録)の開始
- ワークアウト記録 … 過去のワークアウトの記録
- ワークアウト状態 … 日頃の負荷等トレーニングの状態を表示
- 心拍数 … 1日の心拍数グラフ、心拍数ゾーンの表示
- 活動記録 … 1日の歩数、消費カロリー、移動距離、強度の高い運動時間の表示
- 睡眠 … 直近1日の夜間・昼寝の睡眠時間の表示
- 気圧計 … 1日の気圧計・高度計のグラフ
- コンパス … コンパス機能
- 天気 … 現在の位置情報と天気、最高気温・最低気温予想
- メッセージ … メッセージの表示
- ストップウォッチ … ストップウォッチ機能(ラップ機能はなし)
- タイマー … タイマー機能(1・3・5・10・15・30・60・120分、カスタムで選択可)
- アラーム … アラーム機能(任意時間・任意の曜日でアラームセット可能)
- 懐中電灯 … 画面が白く点灯するだけ
- 端末を探す … 軽快な音楽とともに「Right Here! Right Here!」と端末から音声が…
- 設定 … 表示板の設定、通知の鳴動設定、本体のアップデート等
ワークアウト記録機能
メニューから「ワークアウト」を選んで実行するか、時計本体下部の龍頭を押すことで記録の開始が行えます。
運動の記録は以下のようなコースから選択可能です。
- ランニング
- ランニングマシーン
- ウォーキング
- ハイキング
- クロスカントリー
- サイクリング
- エアロバイク
- プール
- オープンウォーター
- トライアスロン
- 自由訓練
選択項目は保存されるので、あらかじめよく使用する記録項目を選択した状態にしておくと、下の龍頭スイッチを3回押せばワークアウトの開始が実行できます。
例えば、ランニングやウォーキングのワークアウトを開始するとメインの画面ではこのように表示されます。
運動時間や走行距離、ペース等のほかに運動の強度も表示され「ウォームアップ」「脂肪燃焼」「有酸素持続力」「無酸素持久力」「最大」というレベルで表現されます。個人的にはこの運動強度情報が便利だと感じていて、自分でペースを上げたり下げたりする指標として使っています。
もちろん、ランニングの際の強度を自動的に知らせてペースアップやペースダウンを促すようなモードもあるので、ランナーの方にもおすすめです。
スマホアプリとの連携
「Huawei Health」というスマホアプリと連携して活動記録、各種ログ情報等を参照することができます。(体重を晒すのはちょっと抵抗はありますが…特にモザイクはかけません!)
ちなみに体重に関してはBluetooth対応の体重計を利用していれば同期することができます。もちろん手入力でも可能です。
睡眠ログ・睡眠の質の評価
睡眠のログについては、スマートウォッチをつけているだけで自動的に就寝と起床を判断して計測してくれます。ですから、寝る前に「これから寝るぞ!」と何かボタンを押したりする必要はありません。かがくのちからってすげー!
ログの確認はメニューから「睡眠」を選択すること、スマートウォッチ上では夜間・昼寝の睡眠時間について何時間寝ていたのかというログ情報のみ表示されます。
スマホアプリ上ではトータルの睡眠時間のほか、「深い睡眠」「浅い睡眠」「レム睡眠」「目が覚めた時間」等が時系列グラフとして確認でき、スコアが確認できます。また、どの睡眠が足りなかったのか、どうすれば睡眠の質が上がるのかというアドバイスも表示されます。
使用感
良かったところ
バッテリー持ちが本当に良い
バッテリー持ちがよいことがこの機種の一番の良い点だと感じています。
今まで普通の時計を使っていた人が気になるところは、やはりどこかのタイミングで充電が必要という点だと思います。そういった方にも1週間使っても、ある程度バッテリー残量があるというのは乗り換えしやすい機種なのではないでしょうか。
2~3日の旅行や出張でも、出発前に満充電であれば充電クレードルを持っていく必要はありませんし、普通の時計として扱えてストレスフリーな点は大きいと思います。
睡眠ログがとりやすい
睡眠のログがデフォルトでとれるというところも良かったですね。また前述のバッテリー持ちの良さもあいまって、夜間につけっぱなしでもOKというところは大きいと思います。
ロギング開始・停止がしやすい
数回のボタン操作だけでロギング開始ができるところもポイントです。ロギング機能は記録開始までの手間や時間が少なければ少ないほど良いと思うので、この手軽さは大きいですね。
スマホ連携が手軽でログにアクセスしやすい
スマホとの連携は「Huawei Health」を立ち上げてフリックするだけ。これだけでスマートウォッチ上の情報が強制的に同期されます。
ログに関しても活動履歴や睡眠時間などの情報がサマリとしてまとめられているだけでなく、各項目に対して時系列で詳細に確認ができる点が便利です。また、ランニングやウォーキング、サイクリングモードでログを取った場合はGPSの情報も取得されるので、どのようなコースを走ったのか後から確認することができます。
いまいちなところ
文字盤の種類が少ない
このスマートウォッチで唯一外観のカスタマイズが効くところが文字盤です。自分の好みの文字盤があるかどうかで装着するモチベーションも変わってくると思います。
「HUAWEI WATCH GT」の46mm版では2019年5月現在で13種類の文字盤が用意されていますが、個人的にはもう少し用意されていてもよいかなというのが率直な感想です。ちょっとゴテっとしたスタイルのものが多いので、シンプルなものやポップな文字盤があればいいなと感じています。
点灯時間が変更できない
加速度センサーが反応すると消灯状態から点灯状態になるのは上で説明した通りですが、この点灯時間の変更ができず、5秒程で消えてしまいます。この点もカスタマイズが効くように今後アップデートされることを願っています。
ディスプレイが誤反応して文字盤が変わってしまうことがある
ディスプレイを長時間タップしていると文字盤の変更モードになります。腕組みをしたり皮膚にディスプレイが接触していると誤反応を起こして、長タップと同じ状態になってしまうことがあります。どうしてもディスプレイサイズが大きくなると、どこかに接触してしまうことは仕方がないので、長タップ等のアクションをカスタマイズできるようになると良いですね。
音楽再生が欲しい
ウォーキングやランニングで音楽を聴きながら…というケースもあるでしょう。やはりスマホは持たずに身軽な状態で運動はしたいものです。もちろん割り切っているので、ないものねだりのところもあるのですが、機能としてだけでも実装されていたらよかったかなと思う機能のひとつです。
さいごに
「HUAWEI WATCH GT」は、AppleWatchや他のWear OS系のスマートウォッチと比べると機能的には劣る部分もありますが、高いコストパフォーマンスと通常使用で二週間動作する長時間バッテリーという魅力があります。
今までスマートウォッチではない普通の時計を使っていて、初めてスマートウォッチ買うという方には価格もお手頃で移行しやすいと感じています。気軽に活動記録を取ることも可能なので、これからエクササイズを始めたいと思っている方にもおすすめのスマートウォッチです。
【2019年6月追記】
1か月使ってみてわかったことを記事にまとめましたので、こちらもご覧ください!
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