2018年の12月初に仲間内で「もくもく開発合宿」をやってみました。その際の体験をもとに、計画から宿への問い合わせ・予約、当日のメンバの引率、合宿の締めまで、幹事として対応したことを解説します。
開催した「もくもく開発合宿」のレポートについては、他エントリ「もくもく開発合宿やってみた ~伊東・山喜旅館編~」をご覧ください。
幹事の役割
幹事が目指すべきことを確認しておきましょう。
- 合宿が円滑に進み、参加者が合宿での目標を達成できること。
これを達成するための幹事の役割は主に以下のふたつです。
- 合宿全体の計画を立て、参加者に対してファシリテートする。
- 宿との窓口になり金銭等の管理を行う。
幹事から見た開発合宿開催の全体像
開催のためにやってきたことをまとめると、以下の通りです。
- 合宿の計画
- 参加者の募集
- チャットルームの作成
- 宿への問い合わせ・予約
- 合宿情報の掲載
- 参加者へのリマインドと予約変更等対応
- 合宿中のファシリテーション
- 清算
- 合宿締め
こうして書いてみると、そんなに大したことはやってないですが、結構めんどくさい仕事が多かったように思います。特に2・4・6辺りのお金が絡む対応は神経を使いました。
それぞれについて説明していきます。
合宿の計画
計画といっても当初の計画はかっちりしたものはなくてもよいと思います。まずは、5W2Hに則ってポイントだけ絞って決めていきましょう。
- いつやるか(When)
- どこでやるか(Where)
- だれが参加者か(Who)
- なにをするか(What)
- どうしてやるか(Why)
- どのような方法でやるか(How)
- どれくらいの予算で(How much)
ちなみに今回の合宿ではザックリ以下のように定めて動きました。
- いつやるか → 12月中の土日の2日間(この時点では、複数候補日を挙げる)
- どこでやるか → 熱海 or 伊東温泉
- だれが幹事で参加者か → 幹事は自分、参加者は仲間内で予定が空いてそうな人を募る
- なにをするか → 合宿形式でのもくもく会
- どうしてやるか → 環境を変えて集中して作業したい。そして、なんとなく楽しそうだから
- どのような方法でやるか → 旅館の開発合宿プランを利用する
- どれくらいの予算で → 1万5千円~2万円程度
この程度決まっていれば、仲間内であれば参加者を募るのに十分な情報量かと思います。あとは、参加者の中でやりたいことや意見を反映していって肉付けしていくのが楽です。
何らかの組織内で決裁をとったりする必要があるの出れば、これをベースに計画書を書いていくことになると思います。
参加者の募集
ある程度計画できたら参加者を募ります。募集方法はメールでも何でもいいと思います。
私が幹事として開催した際には、仲間内のLINEのグループがすでにできていたので、LINEスケジュールを使って候補日を示し、最小開催人数を確保できる日程を決定しました。旅館のプランによっては〇人以上で開催可能、という縛りがあるので、これをクリアできるような日程を決めました。
また、この仲間内のLINEグループのほかにも参加してくれそうな人がいましたので、個別に連絡を取るなどして人数を増やすといった対応もしていました。
チャットルームの作成
連絡用にチャットルームを作成します。周知やリマインド、当日の連絡などにも、このチャットルームを利用します。
LINEのグループを利用しても良かったのですが、せっかく開発合宿をするということになったのでSlackに新しく開発合宿用のワークスペースを作りました。
チャットルーム作成&メンバ招待後は、事前にメンバと合宿内容や宿泊先についてのすり合わせをしておくとよいと思います。特に設備や食事、周辺の環境等についても情報提供しておくと、後々文句がでることも少なくなります。食事についてはアレルギーの有無など、重要事項についてもヒアリングしておきましょう。
チャットルームへの参加者は、当初は合宿参加者のみと考えていたのですが、今後も継続することも考えて次回以降参加してくれそうな友人や会社関連の知人も招待しました。次回また開催する場合は、このSlack上で周知し募集してみようと思います。
宿への問い合わせ・予約
参加者が確定したら、宿へ問い合わせ・予約を行います。
問い合わせ
予約前に、設備や合宿のプランについての問い合わせ、事前見積もり等を依頼します。また、この段階で候補日の仮予約が可能であれば、依頼しておくとよいと思います。
今回の合宿で利用させていただいた山喜旅館さまでは、Webサイト上に専用フォームがありましたのでそちらから問い合わせを行いました。問い合わせの際には、合宿プランを利用という前提を宿側にお伝えしたうえで、予約前に以下のような確認を取っていました。
- 客室での合宿利用は可能か?
- 部屋割りについて、1部屋の最大人数は何名か?人数によっては複数部屋となるか?
- チェックイン時間可能時間より前に客室や会議室を利用可能か?
- 食事のアレルギーについて、対応いただけるか?
- 駐車場の当日、〇台分利用可能か?
- 備品(プロジェクタ等)の貸し出しを踏まえて、宿泊料金を見積もってもらいたい
一日程度でWeb上の専用掲示板で回答があり、あわせて見積もり料金についても提示いただけました。
予約
問い合わせと事前見積もりの内容に問題がなければ、その内容で予約を行います。
山喜旅館さまでは、Webフォームから、問い合わせの内容をお伝えすれば見積もりした内容で予約を取っていただけました。
ちなみに予約の中に団体名を記入するフォームがあり、ここに記入した名称が部屋や看板に記入されますよ!ほかの旅館やホテルでも団体名をお伝えしておくと、このように記入していただけるようです。旅行とか行くとよく見る「歓迎 〇〇御一行様」みたいなやつですね。
シーズンにもよるかと思いますが、少なくとも1か月前までに済ませておいたほうがよいかと思います。
合宿情報の掲載
合宿情報についてまとめたものをどこかに置いておくと周知の際に便利です。置き場所はメンバが確認しやすいところがよいかと思います。
今回の合宿については、いろいろと考えた末に、GitHubにリポジトリを作成して開発合宿の情報を掲載することにしました。ページはこちらです。
作成タイミングは予約後としていますが、計画時くらいからでもよいかと思います。
掲載内容については以下のような形式としました。基本的には計画時の内容に、これまでに決まったことなどを肉付けしたものです。
- 概要
- もくもく会とは
- 合宿の情報
- 開催日
- 場所
- 宿泊プラン
- スケジュール
- 参加費
- 参加予定者のキャンセルについて
- 食事について
- 用意するもの・されているもの
- 各自用意するもの
- 旅館で用意されるもの
- その他旅館で用意可能なもの(有料)
- 問い合わせ先
参加者へのリマインドと予約変更等対応
宿の人数変更が有料になるタイミングで、チャットルームにて参加者へ合宿情報のリマインドを行います。欠席者や出た場合や参加者が増えた場合は早めに宿泊先へ連絡しましょう。
山喜旅館さまの場合は、宿泊客ごとに予約用掲示板が用意されるので、こちらからの連絡でも可能です。今回の合宿では1名欠席者が出たのですが、この予約用掲示板から人数変更させていただきました。
合宿中のファシリテーション
宿までの道のり
当日のメンバの予定を事前に確認し、メンバの会場への到着時間を把握しておきましょう。可能であれば、電車や車等で一緒に会場まで向かったり、宿の最寄り駅を集合場所するなどしておくと良いです。また、メンバの到着が遅れる場合は、宿のチェックイン時にその旨を宿の方に伝えておくと部屋への案内がスムーズかと思います。
設備等の準備
幹事は宿側への窓口として対応し、会場の準備等が必要な場合は、メンバで役割分担をして対応するなど幹事だけに負担がかからないようにしておくとよいです。
休憩時間・買い出し
開発合宿の内容にもよるところですが、必要に応じて皆で合わせて休憩を取ってみるのもよいです。時間を決めて休憩を取る場合は合宿開始時にメンバに対してどのタイミングでとるのか周知しておきましょう。
事前に買い出しができそうな場所を確認しておき、休憩のタイミングで買い出しに出るのもありかと思います。
食事時間
食事についてはメンバ全員でとるようにしましょう。こちらについても宿に到着時に宿側から確認されるので、その内容をメンバに対して周知しておきましょう。
消灯・起床
開発部屋と生活する部屋が一緒の場合は、消灯時間を決めておきましょう。起床についても朝食が用意されている場合は、ある程度起床する時間を決めて周知しておきましょう。そして、起きてこないメンバを朝食に間に合うように叩き起こすのも幹事の役目です…かね?(笑)
清算
ExcelやGoogle ドキュメント(SpreadSheets)を使用して宿泊費・買い出しの際の出費などを計算しておきましょう。宿側にチェックアウトの前に最終的な精算額を知らせてもらうようにお願いしておけば計算しやすくなります。
合宿締め
チェックアウト前チェック
合宿締めとして特別やることはありませんが、チェックアウト前に忘れ物がないこと、設備等に返却漏れがないことを確認しておきましょう。忘れ物があると、チェックイン時に宿側に伝えた電話番号に電話がかかってきてしまいますよ…!
宿側へのご挨拶
次回以降、宿を利用することもあるかもしれません。清算時に宿の方に一言挨拶しておくと良いと思います。また、今回は予約用掲示板がありましたので、お礼とSNSやブログへの掲載許可依頼をこちらで行いました。
まとめ
開発合宿を開催するために幹事として対応したことをまとめました。宿との窓口だけでなく、メンバ間の調整や金銭等の管理など大変なこともありますが、有意義な合宿には必要な仕事です。幹事に負荷が集中しそうな場合は、参加者に協力してもらい作業を参加者側に分散しつつ進めていくと良いと思います。
それでは、みなさま、よき開発合宿ライフを!