2018年夏からサービスを開始した東海道新幹線の無料Wi-Fiサービス。スマホやPCからの接続方法や通信速度、使い心地をレビューします。
東海道新幹線の無料Wi-Fiサービスとは
2018年7月25日からサービスを開始した、東海道新幹線のN700A・N700系車両の前席で使用可能な無料の公衆無線LAN(Wi-Fi)サービスです。
順次全列車に整備される予定であり、整備が完了した列車から使用することができます。このため、2019年3月現在では、どの列車でも利用できるというわけではありません。利用可能な列車には「Shinkansen Free Wi-Fi」のステッカーが客室内に掲示されています。
なお、2020年3月には、東海道・山陽・九州新幹線の全列車でサービスが利用できるようになる予定です。
N700A・N700系車内での無料Wi-Fiサービスについて|JR東海
無料Wi-Fiサービスを使う前に確認すること
公式サイトの「ご利用にあたっての注意事項」を確認してから使用するようにしましょう。
N700A・N700系車内での無料Wi-Fiサービスについて|JR東海
公衆無線LANのサービスには盗聴・データ漏洩などのリスクが伴います。この点を理解して使用するようにしましょう。
Wi-Fiサービスの利用方法
一般的な公衆無線サービスと同じような流れで利用を開始することができます。
スマホ(iOS/Android)、PC(Mac/Windows)ともに基本的には使用までの手順は変わりません。公式サイトの以下の手順に従って設定・認証を行うことで利用できるようになります。
- ネットワーク一覧からSSID「Shinkansen_Free_Wi-Fi」を選択してください。
- メールアドレスでご登録いただくか、SNSのアカウントによる認証を行います。
公式サイトには詳細な手順がありませんでしたので、以下に手順をまとめます。
Wi-Fiの接続設定
スマホまたはPCのWi-Fiの設定で、ネットワーク一覧からSSID「Shinkansen_Free_Wi-Fi」を選択して接続します。暗号化されていない通信なのでこの時点でパスワードの入力等は求められません。
接続認証
Webブラウザを開いてWebページにアクセスしようとすると以下のような画面が表示されます。「新幹線車内無料Wi-Fiご利用規約」の枠内のページを一番下までスクロールさせてください。
一番下までスクロールさせると、チェックボックスとボタンが押せるようになりますので、「利用規約、通信制限およびセキュリティレベルに同意したうえで利用します」チェックボックスにチェックを入れます。規約の内容を理解し同意できものであれば、ページ下部にある「インターネットに接続する」ボタンを押します。
ボタンを押した後は以下の次のページに移ります。ご自身が使用したい認証方式のボタンを押します。
それぞれの方法で認証が完了すると以下の画面に移動し、無料Wi-Fiが利用可能になります。
回線の速度や安定性、実際の使用感は?
スマホ(Android)・PC(Windows 10)両方で接続を試してみました。
回線速度
回線速度は体感としても速いとは言えません。Googleの「インターネット速度テスト」をPC上で実行した結果が以下の通りです。10回ほど取得してみましたが、左が最低時(ダウンロード:0.14Mbps、アップロード:0.52Mbps)、右が最高時(ダウンロード:9.76Mbps、アップロード:4.92Mbps)の速度です。平均的にダウンロード・アップロードともに3~5Mbpsでているという感じでした。
公式サイトにも以下のようにも書かれているため、この点は仕方がないと思います。
本サービスは携帯電話の電波を使用して提供いたしますので、携帯電話の電波状況等の環境により、ご利用いただけない場合がございます。
回線の安定性
スマホ・PCと「Shinkansen_Free_Wi-Fi」間の接続は、スマホ・PCともに安定していました。スマホで接続していた際に、通信中に無線LANへの接続が途切れてしまったことが一度ありましたが、それ以降は切断されることなく接続できました。
インターネットへの接続は上記の回線速度でも書いた通り、ダウンロードで0.1Mbps~9Mbpsと幅があります。新幹線の走っている場所によって安定性が低下するようで、たとえば、トンネルに入ったりすると著しく速度が低下していました。体感では、東京~新横浜付近、浜松~岐阜羽島付近の山間部にかからない区間は速度は安定していたように思います。
実際の使用感
速度がそれほど出ないのと通信レスポンスが遅いので、Webブラウジングでももっさりとした感じです。ニュースサイトやちょっとした調べものであれば耐えられるレベルです。
スマホゲーでの利用はレスポンスの関係できびしいと思います。試しにロマサガRSをプレイしてみましたが、通信のリトライが頻発しました。